俺様副社長のSweet Day
こんなこと暁に話したら笑われそうだし、言えないけど。
でも、ずっとあたしの頭にはあの日の渡せなかったチョコレートのことがあって。
でも、それが暁だって気がついたのは、暁のことを思い出したからだろう。
この前、暁が「もうすぐバレンタインだな」って言ったことを皮切りに、あの日、渡そうとしていた相手の顔を鮮明に思いだした。
「茅ヶ崎、これ次の商談の資料な」
「ありがとうございます」
課に戻って、ホワイトボードの自分の横に書いた文字を消していると、御堂さんにポンっと肩を叩かれた。
「暁が茅ヶ崎いない間にここに来てったぞ」
「さっきそこで会いました」
「そっか。すれ違いにならなくてよかった」
別にあたしに会いにきたわけではないと思っていた。
でも、あたしがいなくて部屋から出たあとさっきの子に会ったのだろう。
だとしたら、少し悪いことをしたかもしれない。
ちゃんと渡せるあの子が羨ましくて、変な態度をとってしまった。
自分だって、もうちゃんと渡せるし、明確な関係だってあるのに。
明らかにあの子より、あたしのほうが暁に近い関係なのにどうしたって、あの日のトラウマはなくならない。
でも、ずっとあたしの頭にはあの日の渡せなかったチョコレートのことがあって。
でも、それが暁だって気がついたのは、暁のことを思い出したからだろう。
この前、暁が「もうすぐバレンタインだな」って言ったことを皮切りに、あの日、渡そうとしていた相手の顔を鮮明に思いだした。
「茅ヶ崎、これ次の商談の資料な」
「ありがとうございます」
課に戻って、ホワイトボードの自分の横に書いた文字を消していると、御堂さんにポンっと肩を叩かれた。
「暁が茅ヶ崎いない間にここに来てったぞ」
「さっきそこで会いました」
「そっか。すれ違いにならなくてよかった」
別にあたしに会いにきたわけではないと思っていた。
でも、あたしがいなくて部屋から出たあとさっきの子に会ったのだろう。
だとしたら、少し悪いことをしたかもしれない。
ちゃんと渡せるあの子が羨ましくて、変な態度をとってしまった。
自分だって、もうちゃんと渡せるし、明確な関係だってあるのに。
明らかにあの子より、あたしのほうが暁に近い関係なのにどうしたって、あの日のトラウマはなくならない。