あの日交わした約束
翌朝-
いつもと変わらない後景…
恵美里の鞄を宥が持ち、一緒に登校する。
途中、椿のメンバーたちと合流し、わいわい話ながら学校へ
学校につくと、いつものように会長が声をかけてくる。
「おはよう」と。
この日はナゼかスマイルを張り付けているが。
そんなことにさえも宥が結局絡みに行ってしまう。
「おはよ!良いことでもあったの?スゴい笑顔だけど…」って。
「ん?あぁ、まあな」と返すだけの会長。
見てる回りは逆に少し驚いていた。
「…なんか…おかしい…何を企んでる?」と宥が言う。
「…企む?失礼だな。俺ももうすぐ文化祭だから忙しいんだぞ?そんなことしてる暇あるか!」と会長は返す。
「ふーん。まあ良いや」と宥は言ったけど…
会長の耳元で囁くように会長にだけ聞こえる声で『後でしっかり聞くからな?』と言った。
皆の頭の上には?がいくつもついている。
会長は顔を赤くしただけで特に何も言わなかった。
恵美里は思わずフフッと笑ってしまった。
「何?恵美里どしたの?」やっぱり1番に聞いてくるのは豊。
「なんでもありませーん。あ、宥さん。荷物ありがとうございました」と笑顔で言って宥から荷物を受け取ると、恵美里はそのまま教室に向かった。
「まさか、お前ら…何かあったんじゃ…」と宥が言う。
「…な訳無いだろう?あったら大問題じゃないか!いくら俺でもお前の女にそんな感情持たねぇよ」と会長はハッキリと言い切った。
二人のその会話を見て、皆も笑顔を見せた。
「ほら、こんなとこでいつまでも言い合ってたら遅刻するよー」と徹が止めに入り、教室に向かった。
つまらない授業は始まり終わっていく。
お昼休みになった。
宥が来てくれて、お弁当を一緒に食べる恵美里。
周りからは『彼氏』と認識され、評判も悪くない宥。
楽しく食べていると、いきなり、恵美里のスマホが鳴り、振動した。
LINEではなく電話だった。
相手は、恵美里が見せたいと強く願う先輩たちのバンド(自分が過去にいた)『エデュース』のドラマー、ハルだった。
恵美里は電話に出るのを躊躇した。
「何で出ないの?出ていいよ?」と宥は優しく言う。
「良いですか?」と恵美里が確認すると、大きく頷いてくれたので、
恵美里がスマホに耳を当てると、
『もしも~恵美里ちゃん、俺だよぉ、ハ・ル』とかなりハイテンションな声が耳元に届く。
『誰?』と口パクで言う宥に恵美里は手をあげるだけだった。
「ハルさん?珍しいですね。電話してくるなんて…何かありましたか?」と恵美里が言うと、
『んーほら、文化祭まで1週間切ったでしょー!だからどうかな?と思って…会って話せないかな?って…』とハル
「そうですね。私もちょうど逢いたいなあって思ってたところですよ?ワザワザかけてこなくてもLINEで良かったのに…」と恵美里が言うと、
『うん?え、あ、邪魔した?声が聞きたかったんだけど…』とハル
「はい!お邪魔でした。恋人と過ごす貴重な時間奪われてるんですから!」と恵美里が言うと、宥は少し顔を赤くしてうつむいた。
『ごめんね~あ、で、いつ会える?今日か明日か、明後日…』と悪びれる様子は一切なく、話を続けてきた。
「ハルさんはいつが良いですか?私は今日でも大丈夫ですよ」と恵美里が言うと、
『おっしゃ!わかった。なら放課後校門前に行くから!』とハルは言う。
「あ、はい!お待ちしています。けど…練習終えてからになりますよ?」と恵美里
『んー大丈夫!俺だってそのつもりやし!あ、着いたらLINEまた送るから~じゃあね!』とハルが言った後、電話は切れた。
ホントにマイペースな人…言いたいことだけ言ったらすぐに切る…それがハルの魅力でもあるけど、恵美里は数秒フリーズし、切れた電話を見つめていた。
いつもと変わらない後景…
恵美里の鞄を宥が持ち、一緒に登校する。
途中、椿のメンバーたちと合流し、わいわい話ながら学校へ
学校につくと、いつものように会長が声をかけてくる。
「おはよう」と。
この日はナゼかスマイルを張り付けているが。
そんなことにさえも宥が結局絡みに行ってしまう。
「おはよ!良いことでもあったの?スゴい笑顔だけど…」って。
「ん?あぁ、まあな」と返すだけの会長。
見てる回りは逆に少し驚いていた。
「…なんか…おかしい…何を企んでる?」と宥が言う。
「…企む?失礼だな。俺ももうすぐ文化祭だから忙しいんだぞ?そんなことしてる暇あるか!」と会長は返す。
「ふーん。まあ良いや」と宥は言ったけど…
会長の耳元で囁くように会長にだけ聞こえる声で『後でしっかり聞くからな?』と言った。
皆の頭の上には?がいくつもついている。
会長は顔を赤くしただけで特に何も言わなかった。
恵美里は思わずフフッと笑ってしまった。
「何?恵美里どしたの?」やっぱり1番に聞いてくるのは豊。
「なんでもありませーん。あ、宥さん。荷物ありがとうございました」と笑顔で言って宥から荷物を受け取ると、恵美里はそのまま教室に向かった。
「まさか、お前ら…何かあったんじゃ…」と宥が言う。
「…な訳無いだろう?あったら大問題じゃないか!いくら俺でもお前の女にそんな感情持たねぇよ」と会長はハッキリと言い切った。
二人のその会話を見て、皆も笑顔を見せた。
「ほら、こんなとこでいつまでも言い合ってたら遅刻するよー」と徹が止めに入り、教室に向かった。
つまらない授業は始まり終わっていく。
お昼休みになった。
宥が来てくれて、お弁当を一緒に食べる恵美里。
周りからは『彼氏』と認識され、評判も悪くない宥。
楽しく食べていると、いきなり、恵美里のスマホが鳴り、振動した。
LINEではなく電話だった。
相手は、恵美里が見せたいと強く願う先輩たちのバンド(自分が過去にいた)『エデュース』のドラマー、ハルだった。
恵美里は電話に出るのを躊躇した。
「何で出ないの?出ていいよ?」と宥は優しく言う。
「良いですか?」と恵美里が確認すると、大きく頷いてくれたので、
恵美里がスマホに耳を当てると、
『もしも~恵美里ちゃん、俺だよぉ、ハ・ル』とかなりハイテンションな声が耳元に届く。
『誰?』と口パクで言う宥に恵美里は手をあげるだけだった。
「ハルさん?珍しいですね。電話してくるなんて…何かありましたか?」と恵美里が言うと、
『んーほら、文化祭まで1週間切ったでしょー!だからどうかな?と思って…会って話せないかな?って…』とハル
「そうですね。私もちょうど逢いたいなあって思ってたところですよ?ワザワザかけてこなくてもLINEで良かったのに…」と恵美里が言うと、
『うん?え、あ、邪魔した?声が聞きたかったんだけど…』とハル
「はい!お邪魔でした。恋人と過ごす貴重な時間奪われてるんですから!」と恵美里が言うと、宥は少し顔を赤くしてうつむいた。
『ごめんね~あ、で、いつ会える?今日か明日か、明後日…』と悪びれる様子は一切なく、話を続けてきた。
「ハルさんはいつが良いですか?私は今日でも大丈夫ですよ」と恵美里が言うと、
『おっしゃ!わかった。なら放課後校門前に行くから!』とハルは言う。
「あ、はい!お待ちしています。けど…練習終えてからになりますよ?」と恵美里
『んー大丈夫!俺だってそのつもりやし!あ、着いたらLINEまた送るから~じゃあね!』とハルが言った後、電話は切れた。
ホントにマイペースな人…言いたいことだけ言ったらすぐに切る…それがハルの魅力でもあるけど、恵美里は数秒フリーズし、切れた電話を見つめていた。