あの日交わした約束
恵美里と宥は体育館に向かった。
体育館に着くと、展示物を見ながら回った。
他愛なく、絵や写真を眺めていると、ふと、恵美里が足を止めた。
「恵美里どした?」と宥は言いながら並んで立つ。
「…美しい…この海はよく行く海だけど…絶妙なアングルに、珍しいセピア加工…美的センスを感じます」と恵美里は言う。
「確かに、セピアは珍しいかもな」と宥は言うけど、反応は普通で、興奮気味なのは恵美里だけだった。
「…あんまり興味ないですか?」と言う恵美里に
「そうだな。俺にはあんまりわからない」と正直に宥は言った。
「撮影者…2年、安西…隼人(ハヤト)…って読むんですかね?」と恵美里は宥の顔を見る。
「ああ、去年おんなじクラスだったよ。写真部で、確か…賞とかも取ってた気がする」と宥は言った。
「そうなんですね。会ってみたいですね。どんな人なんだろう…」と恵美里は目を輝かせた。
「…俺の名前聞こえた気がしたんやけど…呼んだ?」と現れたのはまさに、今話していた安西隼人だった。
「あ!隼人?お前何でここに?」と宥が言う。
「ほら、もうすぐ生徒会の劇じゃん?俺それ写真撮るんだよで来たんだけど…そしたら写真の前にいるじゃん人。俺の名前まで聞こえたからさ…」と隼人は言った。
「…えっ?…あなたが安西隼人さん?!」と恵美里は言った。
「そうだよー」とにっこり笑う隼人に
「…あの!いきなりなんですがお友だちになっていただけませんか?」と恵美里は言って手を差し出した。
「ん??別にいいけど。俺ら初対面よ?」と隼人は笑う。
「…ですよね…けど。もっとたくさんお話してみたいんです。撮影するとことかも見てみたいですし」と恵美里は言う。
「そう言ってもらえると嬉しいね。俺、大人に評価されても同世代のひとからは理解されなかったから」と少し切なそうに隼人は笑う。
「あの、良ければLINE交換してもらえませんか?」と恵美里が言うと、いいよとスマホを出した隼人。
二人はLINEを交換した。
「この写真は終わったらどうされるんですか?」と恵美里が聞くと、
「廃棄もしくは、部室に展示かな?」と隼人は言う。
「良ければいただけませんか?」と恵美里
「そんなに気に入ったの?いいよ。嬉しいね。明日、文化祭終わったら取りにおいで?」と隼人に言われ、嬉しそうに、はい!と返事した恵美里。
「じゃあ、そろそろ始まるよ~」と隼人は言い残し去っていった。
宥と恵美里は急いで席につき劇を楽しんだ。
会長は輝やいていた。イキイキとし、別人をかもしだしていた。
「やるじゃん、アイツ…」と横で言う宥を見ながら小さく笑う恵美里。
劇は数十分間続いて終わった。
体育館に着くと、展示物を見ながら回った。
他愛なく、絵や写真を眺めていると、ふと、恵美里が足を止めた。
「恵美里どした?」と宥は言いながら並んで立つ。
「…美しい…この海はよく行く海だけど…絶妙なアングルに、珍しいセピア加工…美的センスを感じます」と恵美里は言う。
「確かに、セピアは珍しいかもな」と宥は言うけど、反応は普通で、興奮気味なのは恵美里だけだった。
「…あんまり興味ないですか?」と言う恵美里に
「そうだな。俺にはあんまりわからない」と正直に宥は言った。
「撮影者…2年、安西…隼人(ハヤト)…って読むんですかね?」と恵美里は宥の顔を見る。
「ああ、去年おんなじクラスだったよ。写真部で、確か…賞とかも取ってた気がする」と宥は言った。
「そうなんですね。会ってみたいですね。どんな人なんだろう…」と恵美里は目を輝かせた。
「…俺の名前聞こえた気がしたんやけど…呼んだ?」と現れたのはまさに、今話していた安西隼人だった。
「あ!隼人?お前何でここに?」と宥が言う。
「ほら、もうすぐ生徒会の劇じゃん?俺それ写真撮るんだよで来たんだけど…そしたら写真の前にいるじゃん人。俺の名前まで聞こえたからさ…」と隼人は言った。
「…えっ?…あなたが安西隼人さん?!」と恵美里は言った。
「そうだよー」とにっこり笑う隼人に
「…あの!いきなりなんですがお友だちになっていただけませんか?」と恵美里は言って手を差し出した。
「ん??別にいいけど。俺ら初対面よ?」と隼人は笑う。
「…ですよね…けど。もっとたくさんお話してみたいんです。撮影するとことかも見てみたいですし」と恵美里は言う。
「そう言ってもらえると嬉しいね。俺、大人に評価されても同世代のひとからは理解されなかったから」と少し切なそうに隼人は笑う。
「あの、良ければLINE交換してもらえませんか?」と恵美里が言うと、いいよとスマホを出した隼人。
二人はLINEを交換した。
「この写真は終わったらどうされるんですか?」と恵美里が聞くと、
「廃棄もしくは、部室に展示かな?」と隼人は言う。
「良ければいただけませんか?」と恵美里
「そんなに気に入ったの?いいよ。嬉しいね。明日、文化祭終わったら取りにおいで?」と隼人に言われ、嬉しそうに、はい!と返事した恵美里。
「じゃあ、そろそろ始まるよ~」と隼人は言い残し去っていった。
宥と恵美里は急いで席につき劇を楽しんだ。
会長は輝やいていた。イキイキとし、別人をかもしだしていた。
「やるじゃん、アイツ…」と横で言う宥を見ながら小さく笑う恵美里。
劇は数十分間続いて終わった。