あの日交わした約束
そして、演奏は始まった。
フルアレンジバージョン…誰もがそれって完全別物じゃね?と思いながら、ツッコミを入れる人もいたが。
演奏は想像を遥かに超える凄さだった。
超絶テクがひかり、1音、1音が体育館中に響き渡る。勝の甘い歌声が更に音を際立てた。
そして、一曲が無事終わると、
「ありがとうございました。もう一曲披露させてもらう次の曲は…俺ら皆で作り上げたオリジナルソングです。皆さんの心に響くといいなぁと思います。恵美里の体調を考え、短めではありますが、披露させていただきたいと思います。聞いてください、『運命~出逢えた奇跡~』です」そう護が言い、二曲めが始まった。
みんなの想いを詰め込み、1音、1音を大切にしながら曲を奏でる…勝の声が…美しさを際立たせ、涙を流すものが続出した。
恵美里は笑顔で演奏し、輝きを放った。
それを見て、先輩らも思わずウルッと来てしまっていた。
無事、終えて、勝を筆頭に皆が、ありがとうございましたと頭を下げると、スタンディングオベーションで皆立ち上がり、拍手喝采で、大成功に終わった。
能登は回していたカメラを止めると、しゃくりあげながら大きく肩で息をし、涙を流していた。
そんな能登の頭に優しく手を添えると、護は自分の肩に頭を預けさせた。
体育館に響くのは、すすり泣くような声と拍手…いろいろな音が混じりあっていていた。
顔を上げて正面を見た椿のメンバーたちはその光景に唖然としとていた。
隼人は駆け寄るようにして近づくと、数枚椿の写真を撮った。
そして、恵美里たちは舞台を降りた。
駆け寄ってくる先輩たち、恵美里らのまわりにはすぐに人だかりが出来ていた。
ハルは泣きながら、「凄かったよぉ~」と言い、ノブも少しうるうるしながら
「輝いてた。俺の選択は間違ってなかったって確信したよ」と恵美里に笑いかけるのだった。
「かっこよかった。俺が見込んだだけのことはあった」と護は少し上から皆を称えた。
「…言葉出ない…くらい…良かった。頭の中がクラッシュしてキラキラした稲光が駆け巡ってるような…感覚…」と能登は表現した。
そんな光景を複雑そうな顔をして眺めていた一人の男子生徒は体育館を後にした。
その生徒こそ、恵美里をいじめてた張本人だ。
「お疲れさまでした。凄いものを見せて貰った。君の想い確かに響いたよ!だからこそ、これからも輝き続けるために、早く良くなるよう一緒に頑張ろうね!」と恵美里の主治医が声をかけてくれた。
大きく頷く恵美里。
「…で、痛みはどうかな?」と主治医に言われて、
「少し痛みます。ピリピリします」と恵美里が言うと、
「見せてもらえるかな?」と主治医は言うが、
場所が場所なので恵美里は少し抵抗した。
「保健室行ってきたら?」と宥が薦めてくれて、
恵美里は保健室で主治医に見てもらうことになった。
赤く腫れ上がった肩…
折れて引っ付き切っていない骨…
主治医は確認すると、冷やしてくれる。
そして、「後で病院来なさい。ちゃんと検査してあげるから」と言った。
恵美里はわかりました、ありがとうございますと頭を下げた。
「じゃあ、また後でね。病院で待ってるから」と去っていく主治医を見送り、みんなのところに戻った。
フルアレンジバージョン…誰もがそれって完全別物じゃね?と思いながら、ツッコミを入れる人もいたが。
演奏は想像を遥かに超える凄さだった。
超絶テクがひかり、1音、1音が体育館中に響き渡る。勝の甘い歌声が更に音を際立てた。
そして、一曲が無事終わると、
「ありがとうございました。もう一曲披露させてもらう次の曲は…俺ら皆で作り上げたオリジナルソングです。皆さんの心に響くといいなぁと思います。恵美里の体調を考え、短めではありますが、披露させていただきたいと思います。聞いてください、『運命~出逢えた奇跡~』です」そう護が言い、二曲めが始まった。
みんなの想いを詰め込み、1音、1音を大切にしながら曲を奏でる…勝の声が…美しさを際立たせ、涙を流すものが続出した。
恵美里は笑顔で演奏し、輝きを放った。
それを見て、先輩らも思わずウルッと来てしまっていた。
無事、終えて、勝を筆頭に皆が、ありがとうございましたと頭を下げると、スタンディングオベーションで皆立ち上がり、拍手喝采で、大成功に終わった。
能登は回していたカメラを止めると、しゃくりあげながら大きく肩で息をし、涙を流していた。
そんな能登の頭に優しく手を添えると、護は自分の肩に頭を預けさせた。
体育館に響くのは、すすり泣くような声と拍手…いろいろな音が混じりあっていていた。
顔を上げて正面を見た椿のメンバーたちはその光景に唖然としとていた。
隼人は駆け寄るようにして近づくと、数枚椿の写真を撮った。
そして、恵美里たちは舞台を降りた。
駆け寄ってくる先輩たち、恵美里らのまわりにはすぐに人だかりが出来ていた。
ハルは泣きながら、「凄かったよぉ~」と言い、ノブも少しうるうるしながら
「輝いてた。俺の選択は間違ってなかったって確信したよ」と恵美里に笑いかけるのだった。
「かっこよかった。俺が見込んだだけのことはあった」と護は少し上から皆を称えた。
「…言葉出ない…くらい…良かった。頭の中がクラッシュしてキラキラした稲光が駆け巡ってるような…感覚…」と能登は表現した。
そんな光景を複雑そうな顔をして眺めていた一人の男子生徒は体育館を後にした。
その生徒こそ、恵美里をいじめてた張本人だ。
「お疲れさまでした。凄いものを見せて貰った。君の想い確かに響いたよ!だからこそ、これからも輝き続けるために、早く良くなるよう一緒に頑張ろうね!」と恵美里の主治医が声をかけてくれた。
大きく頷く恵美里。
「…で、痛みはどうかな?」と主治医に言われて、
「少し痛みます。ピリピリします」と恵美里が言うと、
「見せてもらえるかな?」と主治医は言うが、
場所が場所なので恵美里は少し抵抗した。
「保健室行ってきたら?」と宥が薦めてくれて、
恵美里は保健室で主治医に見てもらうことになった。
赤く腫れ上がった肩…
折れて引っ付き切っていない骨…
主治医は確認すると、冷やしてくれる。
そして、「後で病院来なさい。ちゃんと検査してあげるから」と言った。
恵美里はわかりました、ありがとうございますと頭を下げた。
「じゃあ、また後でね。病院で待ってるから」と去っていく主治医を見送り、みんなのところに戻った。