女嫌いのイジワル上司を攻略します!
マイナスな考えばっかりが頭に浮かんでは悲しんで、ため息が出そうになった。
「小夏のことは明日、仕事が片付いたら必ず話す。
隠し事もなし、嘘もなし。
だから、今はとりあえず俺の言いたい事だけ言わせてもらうけど、
俺は土曜のマコとのデート、すっげー楽しみにしてるから。
前に言ったことから、俺の気持ち少しも変わってない。
いや、正直言うとむしろもっとマコに惹かれてる。」
私の目を真っ直ぐに見て誠実に一言一言大切に伝えてくれた。
その瞳も、その言葉も私の胸を突くのは簡単で、撃ち抜かれたまま私はポーっと倉西さんがシートベルトを外すのを見ていた。
「おい、着いたけど。行かねーの?」
そんなふうに声をかけられた時にはもう、倉西さんは2人分のキャリーケースを持って車のキーを閉めようとしていた。