女嫌いのイジワル上司を攻略します!
「じゃ、遠慮なく。
ずっと気になってたんだけどさ。
デート中なのに『倉西さん』とか敬語とかやめない?」
「……!!!」
その頼み事は予想外…!
なにか仕事のことか、私たち2人のことだとしても、帰りの車運転してとか、もしかしたら私からもう1回キスしてとか、そういうことかと思ってたのに…。
「えっと…。
じゃあ、なんて…?」
「それは任せるけど。
なんか倉西さんって言われたら仕事してるみたいでなんか微妙だなって思ってたんだよな」
確かにそうかもしれないけど…。
なんて呼ぶ…??
倉西さんがダメなら、倉西くん?
いやいや、絶対ダメ。上司だし、1番ありえない選択肢だよね(笑)
じゃあ、下の名前の潤。
呼び捨てはさすがに無理だし…。
「……潤さん」
1番適切な呼び方を選んで呼んでみると、満足そうに微笑む倉西さんが見えた。
「いいじゃん。俺的には呼び捨てでもいんだけど。
ま、おいおいだな。」