女嫌いのイジワル上司を攻略します!



「ありがとうございました。
本当に幸せな時間でした」


「こっちこそ」



なんとなく2人の間にバイバイしたくない空気が流れていく。
私だけじゃないって少し思えることが嬉しい一方で、本当に帰りたくないって気持ちが増してくる



でもマンションに横付けしてるだけだし、このままずっとこの空気でいても、キリがない。
帰らなきゃね…。




「…………じゃあ」



そう言いかけた私に「マコ。」と呼び止めて助手席の方に身を乗り出した倉西さんは私に甘くキスを落とした。



触れるだけのキスなのに、身体が熱くなって離れたくないって思う。



寂しさを残して離れた唇に、私の心はどんどん貪欲になる。



「まだ一緒にいたい。」



そう呟くと、倉西さんは「俺も。」と言って車を走らせた。




< 144 / 197 >

この作品をシェア

pagetop