女嫌いのイジワル上司を攻略します!
Chapter6_正式に、恋人になりました。
しばらく走って海辺の道をドライブする。
いい所で車を停めてくれて、2人で車から降りた。
無言だけど心地いい。
そんな空気を纏いながら夜の海岸を手を繋いで歩く。
「いい風だな。」
「うん。」
「寒くない?」
「うん。」
優しく心に響く倉西さんの声に安心する。
波音と2人の足音と心地いい倉西さんの声と。
最高にロマンティックな夜だななんて思いながら倉西さんを見つめた。
「茉詩」
それに気づいた倉西さんが甘い声で私の名前を呼ぶ。
「ん?」
「昨日。俺の気持ち、伝えてほしかったって言ってたから。
このままなぁなぁにすんのも良くないって思ったし」
そう言って、倉西さんは身体ごと私の方を向いた。