女嫌いのイジワル上司を攻略します!
Chapter8_身も心もとろとろです。
______トントントン…
包丁とまな板が合わさる音が聞こえる。
ふと目を開けると、潤さんがキッチンに立っていた。
「潤さん…」
「茉詩、ごめん。起こした?」
そう私に声をかける潤さんはすごく優しかった。
首を横に振りながらキッチンへ歩くと、潤さんがぎゅっと優しく抱きしめてくれた。
「ごめんな。心配かけて。
俺は茉詩のそばから絶対離れないから。」
その言葉に涙が出そうになる。
よかった。ちょっと疑って泣いたりしたけど、いつか潤さんが戻ってきてくれると信じて待っていた。
「それに、茉詩のおかげで、ちゃんと小夏と向き合えた。
俺も、小夏も、もう胸に引っかかってたものが全部無くなったよ。
ありがとうな」