女嫌いのイジワル上司を攻略します!



「だって、日付感覚がなくて…
もうちょっとだなぁとは思ってたけど…。」


とりあえず花束を受け取って空いている椅子に置くと、「これも。」と潤さんが小さな箱を私の目の前に置いた。



懐かしい。
3年前の誕生日…。ピアスが入った箱を1人涙を流しながら見たなぁ、なんて思い出す。



「開けていいの?」


「もちろん」



そうしてその小さな箱を開けると、キラキラと輝くリングが入っていた。



「これ、すごく高いんじゃ……」


そこまで言って気がつく。


これ、普通の誕生日プレゼントじゃない…?




「茉詩」



私が色々考えていると、潤さんが私の名前を呼んだ。


潤さんの顔を見ると、少し緊張しているように見えて、さっきの緊張が逆戻りしてくる。




< 194 / 197 >

この作品をシェア

pagetop