女嫌いのイジワル上司を攻略します!
唇が触れた瞬間に感じた倉西さんの息を呑む感覚で、自分のしたことがどこまで凄いことなのかを知った。
だけど、倉西さんの唇が柔らかくて、熱くて、もっと彼とこうしてたい。
そう思った。
触れるだけのキスでもこんなに気持ちが溢れて、止まらなくなるものなのかと初めての気持ちになりながらも、
倉西さんから離れると、まだまだ物足りないような感覚に陥る。
上を見るのはこわかったけど、彼がどんな表情をしているのか。
ちゃんとこの目で見てみたい。そう思った私は涙で潤む目をしっかり開けて倉西さんを見上げた。
すると、熱くて欲望に満ちた男の目をしている彼と目が合った。
引き寄せられるみたいに倉西さんから目が離せない。
そんな私を見抜いているであろう彼は持っていた資料を机に手放して、
左手を私の腰に回し、右手で私の顎先をスっと持ち上げた。
「そんなんじゃ足りねぇよ。
大人のキスってゆうのは、こうやってするんだよ」