異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
私が、キュート?
「お世辞にも豪華とは言いがたい食堂のメニューを、なんでもおいしそうに食べる。私はそんなあなたのキュートな姿を見るにつけ、とても幸せな気持ちになるのです」
キュートの三連発に、照れる。
「そんな、キュートだなんて……。ところで、あなたのことだけどリィと呼んでもいいかしら?」
受けつけないと言った前言は撤回で、すっかり気をよくした私は、彼にファーストネームを提案した。
それに、よくよく考えてみれば、名前に関しては本人に非はないし、苦手意識は私の個人的な事情による。
「もちろんです。マリーナ様にファーストネームで呼んでいただけるとは、恐悦至極に存じます」
私の提案に、リィは笑顔でうなずいた。キラキラしい笑みに、私もつられて微笑む。
……リィは、なかなかに素敵な貴公子だ。キュートの連発により、私のリィへの認識は、すっかり好意的なものへと改まっていた。
「そう。よかったわ」