異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
……あぁ、おいしい物でお腹がいっぱいのこの瞬間、なんて幸せなんだろう。
前世の私は、いつだって空腹をあたり前として生きていた。太ることが怖かった。最期のときですら、私は腕に刺された栄養補給目的の点滴に、太ってしまうと恐怖していた。
……ふふふ、そんなのっておかしいね。
私は菓子皿に手を伸ばし、これまた大好きなチョコレートをパクッと口に頬張った。
太るのは、恐怖じゃない。
「むしろ、太ってなんぼ! へへへっ、チョコレートおいしいぃ〜! 食後の甘い物、これもまた別格の幸せだー! もう一個!!」
その後も私の手は休むことなく、もう一個と言わず、菓子皿と口を何度も往復した。