異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
私も直接は聞かされていないが、漏れ聞こえたところによると、どうやらライはプローテイン公国大使館に行っているらしいのだ。
……ライ、どうして帰ってこないのかなぁ? 本当の本当は、私を驚かせようとしてたりしない?
私は膨らみのない寝台に向かうと、まさかと思いつつ掛布をペロンとめくる。
……うん、やっぱりいない。
かつて、バゲットはひと晩で短く縮んだ。しかし、ライがひと晩でぺしゃんこに縮むなんていうのは、あり得なかったようだ。
「私に付きっきりって、言ったじゃない……。ライ……」
なんでかはわからない。だけどライの不在に際して、ざわざわと胸が騒いで落ち着かなかった。
そんな中でも、日がのぼればライがいなくとも、私のダイエットは年中無休で待ったなし。
「姫様、ライ・ザック殿から伝令があったようで、今日の運動指導は代理の方が務めるそうですわ」
「……そう」
朝食の席で、アイーダから聞かされて、私は肩を落とした。