異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~

「だから言っているだろう? お前が従姉のルイーザ王女と婚姻を結べばいい。その上でお前が王として立てば、誰もお前に否やを唱える者などいない。ちなみにルイーザ王女はすでにこれを了承し、お前のためにますます自分に磨きをかけて、花嫁衣装に身を包む日を指折りに数えている。現在のルイーザ王女は、ますますその美貌とスタイルに磨きがかかっている! お前もひと目見れば、その美貌とスタイルの虜になるに違いないぞ!」
 しかし続く会話は、私にとってさらに衝撃的なものだった。
 ライがもと王族だったという以上のインパクトで、私を内側から震わせた。
「やめてくれと言っている。俺にとってルイーザ王女は、そういった対象にはなりえない」
 ライと連れの男性が、私が潜む木陰の前を通り過ぎる。
 私は微動だにせず、固まっていた。


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