異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~
この国に、天ぷらはない。だけど私は、天ぷらを知っている。
だから結果、「なんとなーくおいしそう」となるのだ。
だけど天ぷらって、いったいどんな味だったのかなぁ? 存在は知っていても、その味を知らないことが悔やまれてならなかった。
想像の中の天ぷらに、ジュルリとよだれをすすった。
……あーあ、こんなことなら天ぷら、食べておけばよかったなぁ。 だけどもう、そんな後悔も遠い前世の話!
私はもう、後悔しない。
今世の私は、国中の、いや、国内外の美食だってB級グルメだって、全部全部食べ尽くす。
おいしい物を我慢する? ないないない!
太っちゃう? いいのいいの! というよりも、そんなのは今さら気にしても 無駄!
モテないって? 望むところ! 私は 結婚しないで王宮に居座って、もぐもぐぱくぱくおいしい物をいーっぱい食べて暮らすんだから!
「それにしたって、この国の食べ物のおいしさっていったらすごいよね〜。だって私、いつか本気で頬っぺたが落っこちちゃうんじゃないかって心配になっちゃうもん!」