異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~


 だけどアイーダは、そんな私にも慣れたもの。ぽやんと呆けて突っ立ったままの私から、テキパキと夜着を剥いでいく。
「へへっ。とにもかくにも、まずは朝ご飯〜。ねぇアイーダ、今日の朝ご飯なにかなぁ? 私、ハンバーグがいいんだけど、朝から出ると思う?」
「……マリーナ様、私は時々思います。どうしたらあの陛下と王妃様から、姫様のような御子ができるのでしょう?」
 アイーダがドラム缶と見紛うばかりの立派な腹に、四苦八苦しながら特注品のコルセットを巻きつけながらこぼす。
「うん? そんなんセリーナ姉さまから二十年も空いて、意図せずひょっこりできちゃったんだもの! お父さまもお母さまも、年齢的にはもうお爺ちゃんとお婆ちゃん! だからさ、子育てだってゆ〜るゆるの、あ〜まあまになるってなもんでしょう?」
 あ、アイーダのおでこ、汗が浮いてる。
 そういえば、気のせいかなぁ? 私の体重と反比例するように、アイーダがやつれていく気がする。……なんでだろ?
「またそんな、身も蓋もないことをおっしゃって」


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