異世界平和はどうやら私の体重がカギのようです~転生王女のゆるゆる減量計画!~

「ん? だってコレが、事実でしょ? ……って、アイーダ! 苦しっ、苦しいよっ! こんなんじゃ朝ご飯、食べれないよっ!!」
「さようですか。では、これがちょうどよい締め具合でございます」
「えー!? 緩めてくれないの!?」
 こうして私のコルセットを容赦なく締め終えた後、アイーダは息をはぁはぁさせて、額の汗を袖でぬぐった。
 その、袖から覗く手首の細いこと、細いこと……。
「ねぇアイーダ、その細っこさじゃ、ポキッと折れちゃいそうだよ? ちゃんと食べてエネルギー摂取してる?」
「……食べてはいるんですが、いかんせん業務が年々重労働になってまいりまして。摂取量よりも消費量が多くて……、よいしょっ!」
 アイーダはこれまた特注品の、カーテンに負けず劣らずの布の量 をほこるドレスを、ズルズルと運びながら答えた。
「え!? 私のお世話以外にも、こき使われちゃってるの!? そんなの駄目!! アイーダは私付きの侍女なんだから! 私から、ちゃんと言っておくから!」


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