復讐狐 4〜愛ノ形〜
私…死ぬの…?
レイヤに殺されるの?

途切れそうになる意識の中、歩乃は自らの死を予期した。

大好きなレイヤに殺されるなら…
それはそれで幸せなのかなぁ…

だんだんと息苦しさは増していき、思考も停止しそうになった。
しかし、

私が死んだら…レイヤはどうなるの?
レイヤは……殺人犯………?!

そう思った刹那、歩乃は有りっ丈の力を振り絞り、麗也の力に抵抗した。そして全身の力で、自らを押さえつける麗也を突き飛ばした。

「ぶはっ……げほっ…ゲホゲホッ…」

咳き込みながら呼吸を乱す歩乃。
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