復讐狐 4〜愛ノ形〜
「…確かに、君の亜堂麗也に対しての復讐心は本物だ。でも、今の君には命を代償にする事は出来ないんだよ。」

涙目で必死に訴え続けている歩乃とは逆に、復讐狐は淡々とした口調でそう言い捨てた。
しかし、最初から気持ちに余裕などない歩乃はついに痺れを切らし、叫ぶように言い放った。

「だからなんで出来ないの?!復讐心が本物なら復讐できるんでしょ?!それなら早く殺してよ…レイヤも私も殺してよっ…!!」

息を乱しながら歩乃は復讐狐を睨みつけた。
すると、復讐狐はおもむろに歩乃の両肩に手を置いて、歩乃の方を真っ直ぐに見つめて静かに言った。
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