マリンスノー
「なんかあったの?」
「へ?」
考え事をしていたからか、素っ頓狂な声を出してしまった。
「……あはは、何その声。」
「ち、ちが!ちょっと裏返っただけ……」
「やっぱ凪おもしろいな。」
「もう……!」
霞くんと一緒にいるといつもこんなだ。
きまらないっていうか、格好がつかないっていうか。
ダメな部分ばっかり見られちゃう気がする。
「なんか落ち込んでるように見えたから、何かあったのかと思って。」
霞くんはするどい。
全部見抜かれている気分になる。
「ちょっと……ね。」
「話なら聞くけど。」
はあっと霞くんが息を吐くと、白くなった息が空に向かってのぼっていく。
そのゆらゆらうごめく空気を見ながら。
私はするりとさっきあったことを言葉にした。
「それは辛いな……。」
霞くんも雪加瀬さんが好きだったからやっぱり聞くの辛いよね。
話さない方が、いいかな。
「あの、霞くん。」
「なに?」
「その、無理して聞かなくてもいいからね。」
「え、なんで俺が?」
「だ、だって。……その。」
「なんだよ。」
「……雪加瀬さんに振られたから。」
「……はあああああ!???」
「わあ!?」
自分が小さな声で話してたぶん。
霞くんの声が大きく聞こえた。
「凪、お前何言ってんの?」
「だ、だってそういう噂聞いたから……」
「それっ……お前……。はあ……」
霞くんは否定する気も失せたのか。
脱力したようにため息をついた。
……もしかして噂って。
「デマだったりする……?」
「へ?」
考え事をしていたからか、素っ頓狂な声を出してしまった。
「……あはは、何その声。」
「ち、ちが!ちょっと裏返っただけ……」
「やっぱ凪おもしろいな。」
「もう……!」
霞くんと一緒にいるといつもこんなだ。
きまらないっていうか、格好がつかないっていうか。
ダメな部分ばっかり見られちゃう気がする。
「なんか落ち込んでるように見えたから、何かあったのかと思って。」
霞くんはするどい。
全部見抜かれている気分になる。
「ちょっと……ね。」
「話なら聞くけど。」
はあっと霞くんが息を吐くと、白くなった息が空に向かってのぼっていく。
そのゆらゆらうごめく空気を見ながら。
私はするりとさっきあったことを言葉にした。
「それは辛いな……。」
霞くんも雪加瀬さんが好きだったからやっぱり聞くの辛いよね。
話さない方が、いいかな。
「あの、霞くん。」
「なに?」
「その、無理して聞かなくてもいいからね。」
「え、なんで俺が?」
「だ、だって。……その。」
「なんだよ。」
「……雪加瀬さんに振られたから。」
「……はあああああ!???」
「わあ!?」
自分が小さな声で話してたぶん。
霞くんの声が大きく聞こえた。
「凪、お前何言ってんの?」
「だ、だってそういう噂聞いたから……」
「それっ……お前……。はあ……」
霞くんは否定する気も失せたのか。
脱力したようにため息をついた。
……もしかして噂って。
「デマだったりする……?」