スパークリング・ハニー
「今日、応援できて、よかった」
「うん。……瑞沢にいちばんに見てほしかったから」
グラウンドでハチミツ色に輝いていたきみの瞳が、今はまっすぐに私だけをとらえている。
その事実に、なんだかもう、息が止まってしまいそう。
「試合に勝ったら、話したいことがあるって言ったじゃん」
「うん」
「聞いてくれる?」
聞くに、決まってる。
こくりと頷くと、篠宮くんは柔らかく微笑んだ。
そして迷いのない唇が言葉を紡いでいく。
「単刀直入に言うな」
そう言われて、また頷いたら。
「瑞沢、好きだ」
いい笑顔。
そのまま、さらりと告げられたセリフ。
理解するまでのあいだ数秒間、固まった私に、もう一度言葉がかさねられる。
「俺と付き合ってください」
目を見開いて固まった私に篠宮くんはちょっと笑う。
清々しいその表情が、好きで、好きだからちょっと憎い。