スパークリング・ハニー
見事、ハズレの一枠を引き当てたのは私らしい。
どうやら他のクジには番号が書いてあるみたいだ。同じ番号同士がペアなんだって。
みんながペアになっていく様子をぼんやりと眺める。
やっぱり自然と目が行くのは篠宮くんの方。
ラフな格好────そういえば、制服でもユニフォームでもない私服姿って、はじめてじゃない?
そんな篠宮くんは、山田くんとペアのようだ。
「もしかして、光莉がハズレ?」
たまちゃんとペアを組んだこもりんが、私の手元のクジを覗き込む。
「そうだよ〜」
「さすが。引き強いね」
くすくすと笑うこもりん。私たちのその話し声が聞こえたのか、周りのみんなも「ハズレは瑞沢かー」なんて言っているのが聞こえる。
「まあでもひかちんなら、安心か!」
「一人でも全然平気そうだよね」
「瑞沢は強心臓っぽい」
「万が一出てもなんか勝ってそうだもん」
男女ともにこの様子である。
ちょっとくらい心配してくれたっていいじゃん、とむくれると、けらけらと笑いが起こった。