世界の終り
-2-
できすぎだとは思う。

ただ実際に、彼女と出会ったのはそんなときだ。

初めて出会ったとき、彼女は夜中道の隅にうずくまってふるえていた。

何気なく目が合うと、彼女はうれしそうに笑いながら近寄ってきた。

そんな出会いを実は何度か空想したことがあったはずなのに、その時は正直怖かった。

でも逃げなかった。

彼女がとてもきれいだったからだ。
< 3 / 14 >

この作品をシェア

pagetop