守護霊


「全部お母さんとお父さん、それから玉さんに教えて貰った事なんだけどね。」


「それで・・その“玉さん”がヒトミの守護霊になったって事?」


「中学の夏休みの時、面白半分で友達と廃病院に肝試しに行ったことがあるんだ。

そこでは特に何も起きなかったんだけど、

その日の夜・・・初めて玉さんが私に話し掛けてくれたの。

“わざわざ仕事を増やすな”って怒られちゃった・・。」


僕は全く自覚もないまま霊に憑かれていたのに・・・

ヒトミはちゃんと守護霊を認識してその人と一緒にここまで歩んできたのか・・・。


僕に憑いてた人は一体何が目的だったんだろう・・。


「安心してポッキー君。

玉さんが成敗してくれたから、もうポッキー君に憑いてた人は成仏したよ。

それに・・・。」


「それに・・?」


「玉さんが全部教えてくれた。

私・・結局自分の事しか考えてなくて・・

グループのみんなの事まで気を配れてなかったから・・

これからはアズミともしっかり向き合う。」



そうだ・・・。

こうなったのも全ての元凶はあのマスターが・・!


< 129 / 139 >

この作品をシェア

pagetop