守護霊
「玉さん聞きました?
家康のガキ、よ~うやく羽柴のお頭に従うらしいですよ。」
「・・あの小僧も、
利口な男って事だ。」
「山崎の合戦でお頭が信長親分やあっしらの仇を取ってくれて以来、
まるで激流のように世の中は流れていきますね。」
「“三日天下”とはよく言ったものよ。光秀の奴め、だから忠告してやったのに。」
「え?明智さんとなんかあったんですかい?」
「とん平が死んだ後の話だ。
・・・まぁ俺もその後すぐ死んだけど。」
「しっかしまぁ、まさかまた加賀井村に還ってこられるとは思いませんでしたね~。
死んだ後は地獄に落ちて、
鬼達の玩具にされると思ってました。」
「・・・村のみんなに感謝だな。」