守護霊


「・・・・・・・・・・・。」


玉さんが腕を組んで目を閉じた。

その表情から次第に“不機嫌”が消えていく。


なんだかんだ言っても、
友の事が心配で心配でたまらないんだろう。


このお方はいつもそう。

いつだって羽柴のお頭の為に、
戦場では鬼となる。





「・・・・とん平。」


「はい。」


「藤吉郎に文を書く。筆と墨を。」


「・・はい!すぐに!」



よ~~~~やく重い腰を上げなさった。


これであっしらも晴れて中国攻めに加わ・・・

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