守護霊
“ブー!!ブー!!”
サウンドOFFにしておくことを忘れていたスマホがブルブルと振動している。
「こんな時間に誰・・。」
チラリと時計を見ると、
深夜2時を少し回っていた頃だった。
“ブー!!ブー!!”
「・・大西先輩・・?」
液晶画面に表示されている名前を見て、相変わらず邪魔しかしない人なんだなと認識する。
「・・はい、鬼束です。」
寝起きの声は自分で思っていた以上にかすれていた。
[・・・・・・・・]
「もしもーし。
先輩どうしたんですか?」
[・・・・・・・・・・]
電話の向こうからは一切の反応が無い・・・。
「先輩、笑えないですよ。せっかくこっちはキスする所だっ・・・。」
[・・ッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ・・]
「はい?」
“プー プー プー”
切れた・・・・。
もうっ!!
何がしたいんだよあの人は!!!
ホーム画面のヒトミと目が合ったところで電源を切り、夢の続きを見ようと再び枕に顔を埋めた。