無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
「そんな力入れなくていいじゃん。
ぜんぶ俺にあずけなよ」
そんな声が耳元に聞こえた同時に、身体が一瞬、ふわっと浮いてベッドにドサッと倒れこんだ。
上から夏向が見下ろしてくる視線にぞくぞくする。
何も言わず、夏向が顔を近づけてきた。
思わず少しだけ顔を横にそらしてしまった。
そんなわたしの様子を見て、夏向が少し不満そうな顔をして言った。
「……今日はそーゆー気分じゃない?」
ほんとに……なんもわかってない……っ。
こっちがどんな気持ちでいるか少しはわかってよ……。
他の子をそっちのけにして、わたしに会いたがるくせに……。
どうして、夏向はわたしをいちばんにしてくれないの……っ?
なんでわたしばっかり、夏向のことでいっぱいで、こんなに、こんなに好きなのに……。
夏向のことになると冷静じゃいられなくなる。