無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
顔を見た瞬間、少しでも会いたかったという気持ちがあってしまったわたしはただのバカ。
わたしと佑都先輩が一緒にいるところを、睨んでくるかと思えば、なんの興味もなさそうに、こちらを見ることはなかった。
……何を期待していたんだ、わたしは。
いいんだこれで。おかしな曖昧な関係に終わりを告げたということでいいはずなのに。
なんでだろう、
胸の奥がギュウッと苦しくなった。
矛盾ばっかり……。
わたしの気持ちはどこまでも矛盾であふれている。
夏向がいなくったって平気だって自分で言ったくせに。
自分から夏向の元を離れることを決めたくせに。
いざ、こういう態度をとられて、勝手に傷ついている自分がバカみたいで笑えてくる。
すれ違いざまに、夏向の甘い匂いがして、
胸がキュッとして、くらっとした……。