無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
「どう?落ち着くでしょ?」
「なんで……先輩はこんなどうしようもないわたしに構うんですか……」
こんな可愛げのない女なんて放っておけばいいのに。
わたしなんかにこだわらなくても、先輩だったら他にもっといるはずなのに。
「なんでかなー。普段強気でいるくせに、意外とさびしがり屋なギャップ?がいいなーってね」
「さびしがり屋なんかじゃないですよ…」
「どうかなー?」
「…………」
「最初はさ完全に興味本位だったけど、知れば知るほど可愛げあるし。
何よりなかなか自分のものになってくれないから、ますます手に入れたくなる」
ギュウッと抱きしめる力が強くなり、それと同時にふわっと爽やかな石けんの匂いが鼻をくすぐった。
「……香水、変えたんですね」
前の甘くどい匂いとは全く違う。
さっぱりとした、優しい匂い。
「彼女に嫌われたくないからね」