無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
偽り
翌朝……。
カーテンから少し光が入ってきて目が覚めた。
わたしの身体は薄いシーツにくるまれていて、さらにその上から夏向に包むように抱きしめられていた。
あれから夏向の腕の中で、いつ意識を手放したのか覚えていない。
気づいたら朝を迎えてしまっていたというこのパターンはよくあることで。
薄暗い部屋で壁にかかった時計で時間を確認すると朝の6時半。
この時間だと家に帰って支度をし直す時間はない。
仕方ないから、夏向の家から学校に向かうことにした。
夏向はさっきからスヤスヤと気持ちよさそうに眠っていて起きる気配がない。
たぶん、今日も学校をサボるつもりなんだろうな……って考えながらベッドから出ようとしたとき。
「……ん、ふゆ……か」