無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
あんなに冷たく突き放されて、
苦しい思いをさせられたのに……。
「よかったよ、冬花が倒れる前に来れたから」
なんで、今はこんなにかける言葉が優しいの……っ。
わたしも大概矛盾だらけの気持ちを持ち合わせているけれど、夏向だって矛盾だらけ。
わたしのこと嫌いで、どうでもいいくせに、そんな心配そうな顔してこっちを見ないでよ……っ。
……気がおかしくなりそう。
「……身体どう?とりあえず起きてなんか飲んだほうがいいよ」
夏向の腕がわたしの背中に回ってきて、身体を起こしてくれる。
「ん、これスポーツドリンク買っといたから」
床に置いてあった袋からペットボトルを手渡された。
フタを開けて、それを喉に流し込むと、冷たくて気持ちがいい。
「はぁ……っ、ありがとう……」
「んで、それもう貼り替えたほうがいい」
「え……?」
おでこに手を伸ばしてみれば、冷えピタらしきものが貼られていた。