無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
さすがに何もしないまま学校に行くこともできないので、それくらいの時間を与えてほしい。
「……ふーん。んじゃ、俺もガッコウ行こうかなー」
「え……、今日は行くの?」
「ただの気分。飽きたら帰るけど」
そう言うと、夏向はベッドから起き上がった。
「じゃ、じゃあシャワー借りるね」
「ん、どーぞ」
こうして、最低限の準備を済ませたわたしと夏向は、久しぶりに2人で学校に向かうことになった。
学校に向けて歩いている通学路の途中、ほとんどの人がこちらを見ながらひそひそと何かを話している。
まあ、ほとんどの人っていうのは、わたしたちの学校の生徒なんだけど。
特に女子たち。
たぶん、夏向の隣にいるわたしの存在が気になるんだろうけど。
存在というか関係が気になるんだろうけど。