無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
茶色で、触り心地がとてもふわふわしていて、抱き心地もとてもいい。
「前にさ、冬花ちゃんの部屋に行った時に
なんもなかったから。それ置いといたら女の子らしい部屋になるかと思ってね」
たしかに、わたしの部屋は全然女の子らしくないけども……。
これだけ大きなクマが部屋にあれば、あの色のないさびしい部屋はだいぶマシになるかもしれない。
「まあ、さびしくなったら抱きしめて眠るといいよ。抱き心地いいでしょ?」
クマを抱きしめながら、コクリとうなずく。
「へー、素直じゃん。
それじゃなくても俺が抱きしめてあげるのに?」
「だ、大丈夫です」
「つれないねー」
「あっ……、でもこんな高そうなの受け取れないです…」
「なんで?俺があげるって言ってんのに?」
「だ、だったらお金払います…」
先輩お金持ちだから、ぜったいとんでもない値段でこのクマを買ってきたような気がするもん。