無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
そして、パンケーキと一緒に頼んだミルクティーを口に含んだ時。
「んで、最近黒瀬先輩とはどうなの?」
「ぶっ…!!」
不意打ちに聞いた名前に動揺してミルクティーを軽く噴き出した。
「やだ、汚い。何そのあからさまに何かありましたって反応」
「い、いや、何かあったというか……」
手元にあったおしぼりで口元を拭きながら、
樹里に、この前佑都先輩の家に行って、あった出来事をすべて話した。
すると、すべて聞き終えた樹里は、結構驚いた様子を見せながら。
「へー、あの黒瀬先輩が冬花に本気になったかー。面白い展開だねー」
複雑な顔色を浮かべるわたしとは対照的に、樹里は楽しそうにしながら、アイスティーをストローで吸う。
「いいじゃん、冬花に本気になってくれたならそっち選べば。ルックスは整ってるし、金は持ってるし。文句無しじゃない」
「金って……。世の中、見た目とお金がすべてってわけじゃないじゃん…」