無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
あぁ……やだな、もう……。
最近こんな気持ちになることなんてなかったのに……。
きっとそれは、なんだかんだ夏向と一緒にいる時間が多かったから。
だからさびしさなんて感じなかったんだ。
自分から夏向との曖昧な関係を断ち切るために、離れることを選んだくせに。
いざ離れたら、会いたいとか、そばにいたいとか、こんな気持ちばかり出てくるのはどうしてなんだろう。
そんなことを考えながらフラフラ歩いていたら、見覚えのある場所に着いていた。
……懐かしい。
わたしと夏向が初めて出会った場所もある、
小さな公園。
最近は全くといっていいほど来なくなった。
来なくても、夏向がいつもわたしを家に呼んでいたから。
昔の思い出に吸い込まれるように、公園の中に足を踏み入れて、ブランコにのった。
相変わらず鉄が錆びていて、ギコッと音を鳴らしながら、地面を蹴る。