無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
空を見上げてみれば、
1年前に夏向と出会った頃と同じくらい、綺麗な夜空が見える。
ぜんぶ、この場所から始まった。
出会ったのはほんとに偶然。
きっと、ここで出会っていなかったら、
わたしと夏向が交わることはなかった。
だけど、ここで出会ってしまって関係を持ってしまったことで、苦しんでいる自分がいる。
なんでこんなふうになってしまったんだろう……?
やっぱり、わたしと夏向は出会い方から間違っていたのかもしれない。
お互い、さびしくて孤独で。
その感情を埋めるために、誰かそばにいてほしくて。
それが変に絡まって、こじれてしまったせい。
そして、わたしが夏向を好きになってしまったから……。
夏向はきっと、わたしと同じ気持ちを返してはくれない。
もどかしくて
苦しくて
こんな関係やめにしたくて……。
でも、結局わたしには夏向が必要で……。
「っ……」
気づいたら、視界がゆらゆら揺れている。