無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



ど、どうしよう……。

たぶん教室に戻っても、樹里に怒られて
どうせまた外に出されてしまう。


うーん……。


だったら、誰か人を連れて行けばいいのか…!


って、それができたら苦労はしない……。



こうなったら、1人で空き教室にでも隠れて、午前を乗り切ろう。


そう思い、校舎の中に足を向けた時。



「ねーね、そこの可愛い子っ」


ハイテンションな声が後ろから聞こえて、
振り返る前に手首をつかまれたのがわかる。



振り返ってみれば、そこにいたのは
黒髪と、赤い髪をした男の人たち2人いた。


見た感じ、年齢は大学生くらい。



こういう人たちに捕まるとめちゃくちゃ厄介だから、気づかないふりをして逃げようにも、手首をつかむ力が強くて振りほどけない。



「キミさー、ここの学校の子?
めちゃくちゃ可愛いよね、これコスプレ?」


ニヤニヤした顔で、わたしの髪や顔に触れてくる。

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