無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
わたしってどこまでも最低で、
自分がいつも苦しい目に遭っているってなんて思っていたけれど……。
結局、苦しめているのはわたしのほうで。
夏向との曖昧な関係に嫌気がさして、
気持ちがないのに佑都先輩と付き合うという選択をして。
今まで散々いろいろかき乱して、かき乱されたくせに……。
結局、わたしの気持ちが最後にいきつくところは、夏向のところでしかない……。
どうしようもない自分に情けなくなって、
涙が出てきそうになるのをグッとこらえる。
そんなわたしの様子を見た佑都先輩が、
優しくわたしの頬を指で撫でた。
一瞬、目がしっかりあったかと思えば、
佑都先輩の目線が少し左にずれた。
そして、はじめて表情が崩れた。
目を細めて、歪んだ表情のまま
「これ……
見慣れないピアスだね」