無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
夏向との複雑な関係のせいで泣いてた時に、どうしようもないわたしを放って置かずにいてくれて。
親と偶然会った時に、空気を重くしないように気を使わせないようにしてくれたりとか……。
気づけば、ここ数ヶ月は佑都先輩がそばにいてくれることが当たり前になっていた。
いつもは本気なのか、冗談なのかわからないように隠して、ごまかすのに……。
今はたぶん……いや、ぜったい本気……。
固まったまま、言葉を何も発せないわたしは、佑都先輩の次の言葉を待つことしかできない。
すると、わたしの耳にそっと触れながら。
「……そんな泣きそうな顔されたら参っちゃうな」
いつもの佑都先輩の声だけど、
表情は作って、無理して笑っているように見える。
そして、驚くことを告げる。