無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
ここで、さっき夏向が保健室で口にしたことを思い出す。
『俺の気持ち知らないくせに』
知らないよ、わかんないよ……。
だから教えてくれればいいのに。
「……いやなんだよ。
冬花を好きって認めたくないから」
「い、意味わかんない……」
み、認めたくないって…。
それって好きなの嫌いなのどっち?
「冬花は俺が好きで、俺も冬花を好きだったら付き合うじゃん」
「うん…」
「それがいやだ。だから嫌い」
「意味不明だし…」
理解できないのはわたしだけ?
結局夏向の気持ちはどうなの?
すると、夏向は抱きしめる力を緩めて
わたしの顔を覗き込むように見てくる。
「俺が今どんな気持ちで冬花に触れてるかわかる?」
「わ、わかんない……」