無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
あれ……、わたしスカート履いてない…。
そもそも、いま自分の制服を着てない…。
たしか昨日は制服姿だったのに。
大きめのダボっとしたシャツ1枚。
膝より少し上くらいの長さのおかげで、
下を履かなくてもギリギリオッケーな感じ。
たぶん夏向のもの……。
さっぱりとした甘い柑橘系の匂いがするから。
自分で着替えた記憶はないし……。
だ、だとしたらこれ着せたの夏向…!?
途端に恥ずかしくなって、シーツで身体を隠すように丸まった。
「うぅ……、夏向のバカ……っ」
ボソッとひとりごとをつぶやくと。
「……誰がバカだって?」
「ひぇ!?」
後ろから聞こえてきた声にびっくりして
振り返ってみれば。
「ちょっ、ちょっと、なんで服着てないの…!」
下はズボンを履いているけど、
上半身裸で、濡れた髪をタオルで拭いている夏向の姿を見て、思いっきり動揺する。