無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



「さっきまで寝てたから、シャワー浴びてきた」


「そ、そうじゃなくて……!い、いいから服着てよ……!」



夏向のこんな姿初めて見るわけじゃないのに、なんでこんなバカみたいにあわててるんだわたし…!



なるべく夏向のほうを見ないようにして、
自分の顔を自分の手で覆って隠していると、

おとなしくシャツを着てくれた。



「……なんでそんな恥ずかしがってんの?」


イジワルさを含みながら、
後ろからわたしの耳元にそっと顔を近づけてくる。



「く、くすぐったいし、冷たい……っ」



耳元で話されるとくすぐったく感じるし、
夏向の濡れた髪から雫が首のあたりに落ちてきて冷たい。




「……なんか新鮮だね。
冬花がそんなふうに恥じらってるの」



そのままガバッと後ろから抱きついてきたせいで、完全に逃げ場を失った。



「や、やめて……、離して……」


「……それは無理、きけない」

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