無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
「じゃあ、今すぐ俺のしたいようにしていいんだ?」
「……なんですか、その選択肢」
「冬花ちゃんが選べるように2択にしてあげたのに?」
「どっちも脅しじゃないですか」
この状況で冷静に会話をしている自分ってすごいかもしれない。
何をされてもおかしくないっていうのに。
「いいじゃん、俺と付き合うって選択で」
「話ぶっ飛んでますよ」
もう、ほんとに手におえない。
ここで付き合うことを了承してもしなくても、どっちにしろ黒瀬先輩の思うつぼ。
「冬花ちゃんさ、木咲くんのこと好きなんでしょ?」
「…………」
「けど付き合ってない。でも恋人みたいだよねー。これだって木咲くんがつけたんでしょ?」
わたしの首筋を指さして言った。
「やること大胆だよねー。しかもわざと目立つところにつけてるし。こんなの見せられたらますます欲しくなっちゃうなー、冬花ちゃんのこと」