無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。



眠っているベッドにそっと近づいてみる。


ベッドのそばにある小さな窓から光が差し込んでいるから、夏向の綺麗な寝顔がよく見える。


……気持ちよさそうに眠ってるなぁ。



前はあまりよく眠れないって言ってたのに、
この寝顔を見たら、そんなことないじゃんって思う。



いいな…、こんなに整った顔してるの。


近くで見ても肌きれいだし、透明感あるし、まつげふさふさで長いし。


ほんとに誰もが羨むくらい、きれいな顔立ちをしてる。



めったにこんな近くで顔を見ることがないので、思わずジーッと見ながら、

そっと、夏向のサラサラの髪に触れる。



手入れとか何もしてないくせに、こんなにサラサラしてるのずるい。



いつもはこんなふうにしっかり見れない。
だって、こんなきれいな顔に見つめられたら恥ずかしくなるし、目も合わせられなくなる。




「……起きてるときも、これくらい顔見てくれたらいいのに」


「へ……?」

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