無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
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「はぁ、まあ朝からご苦労様なことで」
「ほんとに疲れたんだよ…」
あれから、夏向をベッドから起こして着替えをさせてなんとか遅刻を免れた。
そして午前の授業はあっという間に終わり、
今は樹里とお昼ご飯をわたしの席で食べていて、朝のことと、ここ数日あった出来事をすべて話し終えたところ。
「いやー、にしてもあんたらよくまあわけのわからん遠回りなことしてやっとくっついたのか。時間かかりすぎじゃない?ってか、こじれすぎなんだよね」
「樹里さまのおっしゃる通りでございます…」
「しかも、あの本気になった黒瀬先輩が自ら身を引くとわねー。あー、もう予想外なことばっかり起きることで」
やれやれと、呆れた様子を見せる樹里だけれど。
「まあ、よかったじゃん。
木咲くんと付き合うことできて。これでやっと冬花は苦しい思いをしなくて済むわけだ」
「う、うん…たぶん」