無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
「まあ、いいじゃんいいじゃん。
せっかく恋人同士になれたわけなんだから。
そんなこと気にせずに、木咲くんと一緒にいる時間楽しめばさ。そのうち慣れてくるんじゃない?」
「そ、そうかな…」
樹里にそう言われたら、大丈夫な気がしてきた。
お昼休みの出来事はこれでおわり……。
午後の授業2時間はすぐに終わり、
迎えた放課後。
帰る支度を終えて教室を出て、下駄箱に向かうと見覚えのある後ろ姿を見つけた。
「……やっときた、遅い」
わたしの存在に気づいてこちらを振り返った。
「え、なんで夏向が?」
下駄箱にもたれかかって、だるそうにしている。
「冬花と一緒に帰ろうと思って待ってた」
夏向のことだから、今日学校に一緒に来たけど、飽きて途中で帰ったと思っていたから、きちんと放課後までいたことにびっくり。