無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
男の子に聞こえないように夏向の耳元で話す。
「だったらなんて言えばいーの?」
「あ、遊んでるとか」
「まあ、間違っちゃいないね。
子どもには教えられない遊びだし?」
もうダメだ、夏向に喋らせると教育上よろしくないので、わたしが話すしかない。
「あ、あのね。このお兄ちゃんが言ってることは無視して大丈夫だからね?お姉ちゃんたち今2人でお話ししてたの」
「なんのおはなし〜?」
キラキラとした純粋な目で見られると、ますます変なことを言っていけないと思う。
「うーんとね、これから何して遊ぼうかって」
もうとりあえずなんでもいいから、その場しのぎの会話をしてみたら。
「え〜!これからあそぶの?
じゃあ、ぼくもいっしょにあそびたい!」
「へ?」
すると、わたしの手をギュッと握って、引っ張ってくる。
小さい子の手ってこんなに小さくて、柔らかいんだ。
って、そんなこと考えてる場合じゃない!