無気力なキミの独占欲が甘々すぎる。
「あっ、えっとまって!その前にお母さんとお父さんはどこにいるの?」
周りを見渡しても、この子の両親はいなさそうだから心配。こんなに小さな子が1人で遊んでいるのは危ないような気がするし。
「パパとママはおしごとだよ。
ぼくがねてるときにしか帰ってこないよ」
わたしの手をギュッと握る小さな手に少しだけ力がこもる。
心なしか、表情がさびしそうに見える。
ここでさびしくないの?なんて聞かない。
わたしが小さい頃聞かれたくなかったことだから。
自分とこの子を重ねるのは違うけれど、これ以上さびしそうな顔はさせちゃいけないと思ったから。
「そ、そっか。
じゃあ、今からお姉ちゃんたちと一緒にたくさん遊ぼう!」
わたしがにこっと微笑んでみれば、
パアッと明るい笑顔を見せてくれて。
「うん、あそぶー!」